<危機管理な人>




俳優の原田龍二さんが不倫を週刊誌に報じられ、会見をする羽目になっていました。世の男性の中には「自分が有名人でなかったこと」に胸をなでおろしている人がそれなりにいるのではないでしょうか。六十数年生きてきますと、ついそう思ってしまいます。有名人は大変です。

原田さんの会見を全部ではありませんが、見ました。会見場に現れ、低姿勢で謝罪する姿には好感を持ちました。しかも、逃げることなく最後まで丁寧に真摯に対応する姿はマスコミの人たちも認めたのではないでしょうか。会見から伝わってくる空気感がそれを証明していました。

ビジネスの世界では危機管理能力という言葉が使われますが、失敗や問題が明るみに出たときの対応がその後の企業の浮沈を決めることがあります。ミスに対してどのように対応するかが勝負の分かれ目です。これを一歩間違ってしまいますと、問題がさらに大きく広がることもあります。今ふうにいいますと、炎上することになります。

先週、その危機管理の欠如が表立って現れたのがカネカという企業です。ネットではかなり炎上していましたが、理由はカネカに勤めていた社員が育休制度を利用したことで会社から冷遇され、退職に追い込まれた騒動です。

この騒動は退職した方の奥様が退職までの一連の流れをツイッターで投稿したことがきっかけです。奥様のツイッターが拡散しカネカを批判する投稿が続き炎上したわけです。さらに、今回の騒動に対してその企業の社長が社員に送った弁明のメールがネット上に拡散される事態となり、さらに批判のツイッターが燃え盛るという悪循環に陥ってしまっています。

マスコミがカネカに問い合わせた際の広報部の対応を見ていますと、危機管理に対する備えが全くなされていないようでした。今回の騒動によりカネカの株価までもが下がったようですので危機管理対応力はとても大切です。

カネカに比べますと、原田さんの対応はほぼ完ぺきでした。マスコミから反発を受けなかったことが最大の要因です。反発を受けなかった一番の理由は「逃げずに真摯に向き合った」ことに尽きます。意地の悪い辛辣な質問もありましたが、しっかりと真正面から答えていました。ときには原田さんの真面目な答えがマスコミの笑いを誘っていましたので文句のつけどころのない対応だったように思います。

そもそも原田さんの不倫が表ざたになったのは、不倫相手であるファンの女性がマスコミに漏らしたのがきっかけです。奥さんやお子さんがいることを知ってのうえでの不倫ですので相手の女性にも道義上の責任があることになります。マスコミが原田さんに寛容だったのはそれも理由かもしれません。

先々週、牛乳配達の仕事をしたときの話を書き、そのときに僕に仕事を教えてくれた人の話を書きましたが、その人以外にあと一人教えてくれた人がいました。

その人は20代後半の背が高いうえにスタイルもよく真面目そうな男性でした。その男性が仕事の途中で「ちょっと、お聞きしたいことがあるんですけど」と人生相談のような話をしてきました。

その男性は地方から上京してきた人で、昼間はホームセンターで働いており、収入を増やすために夜の牛乳配達をしていました。その男性が僕に尋ねるのです。

「あのぉ、昼間働いているところのパートさんが『お休みの日にディズニーランドに行こう』ってデートを誘って来るんですけど、行っていいんですかね?」

男性が躊躇していた理由は、そのパートさんは結婚していて小さなお子さんがいたからです。つまり、人妻がデートに誘っているわけですが、真面目な性格の男性からしますと、それが不思議なわけで戸惑っていたわけです。

僕は真面目な彼に好感し、感心したわけですが、「僕は、行ってもいいんですかね?」という質問に僕はこう答えました。

「相手から誘ってきたんだから、〇〇〇〇いいんじゃない」

また、来週。

追伸:〇〇〇〇はなぁ~んだ?







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする