<年をとったきれいな人>




女性に限らず若いということは、それだけで魅力です。肌の艶や色がきめ細やかで年を重ねるにつれて増えていく皺やたるみとは無縁です。それが若さの一番の魅力です。

少し話が逸れますが、先々週くらいに若い女性が薬物関連で亡くなった事件で69才の男性が逮捕される事件がありました。その事件とは別に、昨年は紀州のドン・ファンと言われていた男性が亡くなった事件も週刊誌で大きな見出しとなりましたが、その事件で露わになったのは高級デートクラブといお店が実際に存在していたことでした。

このドン・ファン氏は「自分はきれいな女性を抱くためにお金持ちになった」と豪語している方でしたが、その女性を調達する手段が高級デートクラブでした。よく小説やドラマなどでは登場しますが、実在していたのは驚きです。そして、今回の事件でそのことがさらに証明されることになりました。

今回逮捕された男性もこの亡くなった女性とは高級デートクラブで知り合ったと供述しています。しかもさらに驚かされるのはこの女性は結婚をしており、死亡した日も家から出かける際はご主人に「学生時代の友だちに会ってくる」と話していたそうです。ご主人のインタビューがどこかのテレビで顔は映し出さず声だけで放映されていましたが、一番衝撃を受けていたのはこのご主人かもしれません。なにしろ、自分の妻が高級デートクラブに登録し、友だちに会いに行くと言いながらお客さんのところに行っていたのですから…。それにしても、男というのはいつになっても若い女性が好きなようです。 (-_-;)

余計な話を書いてしまいました。話を戻します。

今回紹介する方は外見上は70才近いと思われる女性です。このくらいの年齢になりますと、やはり「おばさん」もしくは「おばぁさん」のイメージが出てきても不思議ではないのですが、タイトルにも書いていますようにこの女性は「きれい」でした。もちろんお化粧をしていることもありますが、それを差し引いても「きれい」を実感できる外見でした。

さらにこの女性の魅力は「品がある」ことでした。そして、さらにつけくわえられるのは「スタイルがいい」ことです。身長も高く体型も崩れておらず服装のセンスも素晴らしい感性を持っていました。どちらの魅力を先に書こうか迷ったのですが、「スタイル」を先に書きますと、僕も先のドン・ファン氏と同類と思われそうでしたので、「品」のほうを先に書いた次第です。

それはともかく、この女性は外見上だけで考えるなら清掃業界には似つかわしくない雰囲気がありました。普通、きれいな女性というのはプライドが高く、お高く留まっているものですが、この女性はそういったことも全く感じさせず周りの人と気さくに話しており、溶け込んでいました。

先週、現場のリーダーの女性のお話を書きましたが、リーダーをサポートするような役目も行っていました。だからと言ってでしゃばることもなく、適度にサポートしていたのが印象的です。おそらく「リーダーを経験したことがあるのではないか」と想像していました。

そんなある日、僕が一人で作業をしていますとたまたま近くを通りかかり話をする機会がありました。話をすると言いましても1~2分くらい話し込むだけですが、そのときに「昔、クラブをやってたのよねぇ」と話してきたのです。しかも、そのお店には有名人が来ていたとも話していました。そして、「今度、写真持ってくるね」と言って立ち去って行きました。

それから数日後、僕が一人のときにその女性がやってきて、「この前話した写真」と言って見せてくれたのは王選手とその女性が並んで歌を歌っている写真でした。あの世界の王選手がスーツを着て写真に写っていたのです。驚きです。写真は10枚くらい持って来ていましたが、写真に写っている周りの内装を見ますと、その女性が経営していたお店は想像以上に広く、「営む」ではなく「経営」の規模だったようです。

もちろん写っている女性もそのときよりも若く美しさがさらに増していました。僕が開業したお店は45平方メートルでホールはカウンターが8~10席、4人掛けテーブルが2つと2人掛けテーブルが一つでした。この広さでも約一千万円の費用が掛かりましたが、この女性のお店は写真を見る限り優に倍はありそうな感じがしました。それだけのお店を運営していたのですから、この女性のスケールの大きさがわかります。

しかし、休憩室ではそんな素振りは微塵も出さず周りの人たちに合わせていたのですから、この人の人間としての深さがわかろうというものです。清掃業界というところは、いろいろな人生経験を積んだ人が集まるところです。

また来週。







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