<勧誘の人>




ラーメン店をやっていたときにも経験していましたが、コロッケ店でも体験しました。それはなにかと言いますと、勧誘の人が来ることです。お客さんとして来店しますので無下に断ることもできず、対応に苦慮していました。

しかし、ラーメン店のときほど苦労しなかったのはテイクアウトのお店だったからです。ラーメン店のようにイートインですと、席に座って長居をすることも可能ですので本当に困っていました。それに比べますと、店頭でのやり取りだけで済みますのでラーメン店のときほど苦労することはありませんでした。

ある大手宗教に属している女性は定期的に来店し結構な金額を購入してくれていました。40才前後の上品そうな雰囲気の女性で、選挙があるときは必ずその地域から立候補する人への投票をお願いしに来ていました。この女性が僕のお店に来店するようになったきっかけは、それまでに幾度か買いに来ていたことのある50才くらいの女性に伴われての来店でした。

そのときの印象では、50才くらいの女性が上司でその部下である40才くらいの女性に僕のお店を紹介している感じです。それ以降、40才くらいの女性が定期的に買いにくるようになっていました。

ここから先は僕の想像ですが、こういう宗教団体は選挙などがあるときにお願いに行ける相手を何人持っているかが大切なように思います。40才くらいの女性を僕のお店に連れてきた50才くらいの女性はこの女性の上司に当たる人物で僕のお店を「お願いに行ける相手」にするために連れて来たように思います。つまり、50才くらいの女性が40才くらいの女性をサポートする意味合いで僕のお店を紹介したのではないでしょうか。なんとなくそんな感じがします。その証拠に50才くらいの女性は40才くらいの女性を連れてきてからは一度も来店していません。

実は、この女性以外にも同じ宗教に属する女性が同じ目的で来店していました。おそらくお互いの存在を知らなかったので重複する行動をとっていたのでしょうが、僕としましては間違いなく購入してくれるお客様が増えることになりますのでうれしいことでした。

宗教絡みで記憶に残る来店客と言いますと、以前<私のココロ>に書いたことがありますが、廃業が決まったあとに来店した50才半ばの女性です。

この女性は開店の日以来、印象に残っていたのですが、ご自宅はお店の裏手に住んでいる方のようでした。いつも夕方に店の前を通り、ごくたまに購入してくれたり、さりげなく会釈をするようなお客様でした。僕が印象に残っていたのは、開店日にやけに笑顔で買いに来ていたからです。

開店日でしたのでものすごい行列で忙しかったのですが、並んでいる間もずっと笑顔で店の中を見ていました。その笑顔が強烈で僕は印象に残っていたのです。

その女性が店先に廃業の案内を書いた紙を貼りだしたあとに来店しました。そして、閉店することに対して労いの言葉をかけながらその女性が信心している宗教の勧誘を始めたのです。その勧誘がかなりのしつこさだったので驚きを倍増させました。それまでの笑顔とは正反対の強引さもありました。

正式に(?)勧誘に来た日は結構粘られまして、その宗教に入ると「次の商売は必ずうまくいく」とまで言われました。結局、最後は妻が怒りだしたのであきらめる気持ちになったようでした。

人間は失敗をしたときは誰でも心が弱い状態になります。悪徳宗教はそうしたタイミングを狙って近寄ってくるのが共通したやり方です。本当に、質が悪いのです。卑怯ですのよね。

皆さん、落ち込んでいるときに近寄ってくる宗教には気をつけましょう

また来週。







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